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メリット比較!土地活用7つの方法VS賃貸経営

もし、自分の自由にできる土地が手に入ったとしたら、あなたはどんな形で活用しますか?「土地活用」と聞いて考えられる方法のメリット・デメリットを比較しています。

土地活用の8つの方法を比較

持て余している土地を有効に活用するための8つの方法についてくわしく解説していきましょう。その8つとは「賃貸経営」「駐車場」「太陽光発電」「トランクルーム」「借地」「自販機」「遺体ホテル」「売却」。それでは、簡単にこの8つの土地活用法を初期費用、収入、リスク、必要な敷地面積、向いている土地の項目で比較していきます。

土地活用8方法の特徴早見表

各土地活用方法の特徴のうち、初期費用・収入・リスク・敷地面積の4項目に関して、一覧表で説明します。

活用
方法
初期
費用
収入 リスク 敷地
面積
賃貸経営 高め(1000万円単位が必要) 需要が高く安定傾向 管理会社への委託で回避可能なケースが多い 200m²は必要
業者によってはそれ以下でも対応可能
駐車場
経営
安め(設備にもよるが、数万円~数十万円で開設可能) 賃料は低めだが比較的安定する傾向 管理会社への委託で回避可能なケースが多い 20m²以上が望ましい
太陽光
発電投資
安め(設備にもよるが、数十万円~100万円単位が必要) 売電価格は下降傾向 整備はメーカーに一任可能 産業用であれば150mは必要
トランク
ルーム経営
高め(500万円~800万円は必要) 賃料は低めだが比較的安定する傾向 荷物の置き去りや設備の劣化対策が必要 屋外であれば20~25mが望ましい
借地 特になし 一般的には固定資産税分をカバーする程度 流動性が低く、転用も難しい 狭くとも戸建が建てられる程度
自販機 ベンダーに任せるなら無料
自己運営するなら本体購入費や仕入れが発生
商品売上の7割程度
※ベンダーによって変動
ベンダーが撤退する可能性あり 1mあればOK
遺体
ホテル
高め(建物建築費や各種設備などで、数千万円単位が必要) 都心部であれば需要は高く、今後伸び続ける可能性がある 近隣住民から反対される可能性あり 自治体によって要綱に従う必要あり
売却 安め(土地の売買価格によるが各種諸費用を含めて数十万円程度) 周辺環境次第で価格が変動する
基本的に収入を得られるのは1回限り
特になし 特になし

それでは、各土地活用法の特徴を簡単に説明していきます。

賃貸経営

  • 初期費用:RC造(鉄筋コンクリート)マンションの場合、建物本体の建築費だけで坪単価100万円程度が必要。
    その他に内装工事費や地方自治体ごとの負担金、火災保険や登記諸費用も合わせると、100万円単位の出費になる。
  • 収入源:入居者が支払う家賃×戸数
  • リスク:入退去者の管理や修繕の記録などは管理会社に委託可能。
    家賃下落や突発的な補修に備える必要あり。
  • 土地の転用:入居者への説明や建物の撤去が済めば可能。
  • 必要な敷地面積:都市部では200m²前後。地方では250m²程度あれば可能。
    ただし、土地活用のプランニングによっては165m²に満たない土地でも可能。
  • 向いている土地:都市部であれば最寄駅から徒歩10分以内は必須。5分以内だと尚良し。
    入居者の属性によって必要な周辺環境が異なる。
    単身者向けの場合は、コンビニやコインランドリー、ファミリー層を狙うなら、学校や公園が近くにあると、入居率が下がりにくい。

駐車場経営

  • 初期費用:砂利敷の場合:2,000円/m²・アスファルト舗装の場合:5,000円/m²・コンクリート舗装の場合:6,500~12,000円/m²。
    上記以外に駐車場全体を囲むフェンスや車止めの設置が必要。
    コインパーキングの場合、設備費は会社持ち(まれにオーナー負担あり)
  • 収入源:月極の場合、契約者が支払う賃料×台数。
    コインパーキングの場合、管理会社から支払われる賃料。
  • リスク:契約者とのやり取りは管理会社へ委託可能。空きが出た際の影響が大きい。
    コインパーキングの場合、トラブル関連はすべて施工・管理会社負担。ただし、賃料下落の可能性あり。
  • 土地の転用:比較的早く転用可能。
  • 必要な土地面積:20m²以上。理想の面積は車1台につき、約17m²。
  • 向いている土地:月極の場合、周囲にマンションやオフィスビルがある場所。
    コインパーキングの場合、上記に追加して駐車場の無いコンビニや路面店がある場所。もしくは駅の近く。

駐車場での土地活用とは?

駐車場経営は、初期投資額も少なく、管理などの業務も管理会社へ丸ごとお任せできる土地活用法です。

駅から多少遠くにあってもそれなりに利用者が見込め、新築マンションの建設と比較しても、低コストながら収益を挙げられる可能性があります。

土地に設置する物が少ないため、転用も比較的早く行えます。

コインパーキングでのレンタカー事業など、未だにニーズの高い、安定した土地活用法だといえるでしょう。

駐車場経営での土地活用について詳しくみる

太陽光発電

  • 初期費用:パネルやパワーコンディショナー、架台の購入が必要。設備費用だけで30万円/kWかかり、設備規模が大きくなるほど、単価は下がる。
  • 収入源:発電した電気の売却
  • リスク:整備はメーカーに一任可能。
    ただし、今後、産業用太陽光発電の売電価格は、下がることが見込まれている。
  • 土地の転用:比較的早く転用可能。
  • 必要な土地面積:産業用太陽光発電の下限である10kWの設備を設置する場合、150m²以上の土地が必要。
  • 向いている土地:周囲に太陽の光をさえぎるものがなく、南向きにパネルを設置できる場所。
    また、日射量が多く、日照時間も長いと尚良し。

太陽光発電での土地活用とは?

2016年4月に本格的な電気の自由化が始まりました。この日を境にあらゆる業界が電気の売買市場に参入を果たしています。実は個人単位でも余分な電気を企業に売ることは可能であることをご存知でしょうか?

そのためのシステムが太陽光発電で、日当たりの良い土地を持っていれば誰でも電気を売買できるのです。さらに家庭で使用する電気代を一緒に安くすることも可能。そこでこちらでは、そんな太陽光発電システムを利用した土地活用法についてくわしく解説してみたいと思います。

太陽光発電での土地活用について詳しくみる

トランクルーム

  • 初期費用:コンテナの入手・設置、フェンス・看板の設置などで500万円~800万円程度必要。
  • 収入源:使用者が支払う賃料×庫数
  • リスク:軌道に乗るまでに時間がかかる。また、荷物の置き去りや劣化対策が必要。
  • 土地の転用:利用者への説明やコンテナの撤去が済めば可能。
  • 必要な土地面積:屋外にコンテナを置く場合、コンテナ一つにつき、20~25m²が必要。
  • 向いている土地:生活圏から離れすぎない場所。駅から近いと尚良し。

トランクルームでの土地活用とは?

初期費用がかからず管理などの手間もあまり必要ない土地活用法の一つ。コンテナや部屋などのタイプから、最も始めやすいものを選択して、あとは管理会社に業務を委託すればOK。

近年、特に都市部では会社や自宅などに余分な荷物を置きたくないという要望が増加しており、場所のアクセス面が良ければ大きな収益を得ることも不可能ではありません。

また、コンテナなどは土地を縦に使用することができるので、広さもあまり問われるがなく、手軽に利益を得たい地主には人気の経営方法になっています。

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借地

  • 初期費用:なし。
  • 収入源:賃借人からの地代収入。
    ※固定資産税+α程度。
  • リスク:特になし。
    ※集客や客付などの経営リスクは賃借人が負う。
  • 土地の転用:定められた期間(30年~50年)内は転用不可。
  • 必要な土地面積:少なくとも戸建が建てられる程度の面積が必要。
  • 向いている土地:長期間に渡って活用する予定の無い土地。

借地での土地活用とは?

使っていない土地はただ持っているだけではどんどん国に固定資産税を徴税されてしまいます。そこで、土地を利用したいという企業や人に貸すことで、収益を得ることができる土地活用法が借地です。

貸し出すことで得られた収益は固定資産税と相殺することもできますし、余った分はそのまま収入とすることも可能。さらに相続税などの対策にも役立ってくれます。

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自販機

  • 初期費用:ベンダーに依頼する場合は、基本無料。
    自身で運営する場合は、本体の購入や商品仕入れの費用が必要。
  • 収入源:商品売上の20%から、電気代を引いた額。
    ※地主取り分はベンダーによって変動あり。
  • リスク:ベンダー管理の場合は、撤退の可能性がある。
    自己管理の場合は商品の仕入れや入れ替えの必要がある。
    ※どちらの場合も機械の破損やクレームに備える必要がある。
  • 土地の転用:機械の撤去が済めば可能。
  • 必要な土地面積:1m²あれば可能。
  • 向いている土地:駅やコインパーキング、集合住宅の近くであれば、定期的な売り上げが見込める。

自販機での土地活用とは?

ごく小さい土地でも気軽にできる土地活用法が自動販売機の経営です。何といっても自動販売機が置けるスペースがあれば、どこでもいつでも始められます。

飲料水の自販機であれば夏のシーズンは売上が大きく、初期費用や電気代はすぐに回収することができるでしょう。

さらに、賃貸経営と併用することも可能なので、マンションやアパートのある敷地内で空いているスペースがあれば、そこに自動販売機を設置して賃貸とは別に収入を得ることも可能です。

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遺体ホテル

  • 初期費用:建物の建築費用、設備費用(保管所、葬儀場など)、棺やそのほかの什器、スタッフの確保にかかる費用などが必要。
  • 収入源:利用者が支払う使用料。
  • リスク:場所によっては近隣住民からの反対が予想される。開業後のリスクはすべて運営会社が負う。
  • 土地の転用:運営会社との話し合いが済めば可能。
    ただし、今後、大きな需要が見込めるため、事業が軌道にのってからの転用は難しい。
  • 必要な土地面積:特に決まりはないが、地方自治体ごとに要綱が定められている。
  • 向いている土地:近隣住民の賛同が得られる土地。

遺体ホテルでの土地活用とは?

昨今、超高齢化社会に伴って噴出している社会問題が亡くなった後の火葬場。都市部を中心に、年間の亡くなった方の数に対して、圧倒的に火葬場の数が足りておらず、火葬待ちという状態まで起こっています。

そんな遺族の声に応えるかたちで誕生したのが、亡くなった方の火葬の順番が来るまでご遺体をお預かりする「遺体ホテル」。

近年では、土地活用の一環として、新たにこの遺体ホテルの経営に乗り出す地主もいるということです。

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売却

  • 初期費用:仲介手数料・印紙代・抵当権抹消費用・譲渡所得に関わる税金が必要。
  • 収入源:売却時に支払われる代金。
  • リスク:特になし。
  • 土地の転用:所有権が移ってしまうので不可。
  • 必要な土地面積:特になし。
  • 向いている土地:特になし。

売却での土地活用とは?

持て余している土地を売却することは、税金対策や直接の収入にもつながる有効な土地活用方法の一つです。

土地は、所有しているだけで固定資産税が徴税されていき、放っておくと負債を抱えてしまいかねません。そこで、どうしても用途がない土地にかんしては、売却という方法で手放すことができます。

ですが、その売り時や土地の評価を見誤ると、逆に損をしてしまうこともあるのです。

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