土地活用方法のひとつ、土地の売却について解説しています。
現在使っていない、将来的にも使う予定が無い土地を持っていても、固定資産税を取られるだけ。いっそのこと売って資金に変えてしまおう、と考えるのは無理もないことです。
土地を売ることのメリット・デメリットをまとめました。
不動産業者を通して土地の売買契約を結ぶ場合には、基本的に仲介手数料が必要です。手数料の総額は物件の売却額によって変わってきます。
その他にも、契約時の金額に応じ収入印紙代、抵当権や所有権を抹消するための登記費用、登記を代行してくれる司法書士への報酬、譲渡所得に関係した所得税や住民税の支払いも必要です。
これらの税金には特例措置などが設けられていますので、最寄りの不動産業者などに確認を行うようにしましょう。
土地の売却時には、その土地の価値を他の相場と照らし合わせて決め、そこから詳細な条件を基に査定をしてもらい、その結果をもって査定額が決定します。
例えば、その土地に接している道路の幅、形状、隣接地がどのような環境にあるかどうかなどが、査定項目となっているのです。
一度土地を売却してしまえば、原則として所有権を失うわけですが、売却によって得た資金の使い道は自由。当然、土地を売却して得た資金を頭金に、別の土地や賃貸物件の購入も可能です。
それまで土地を維持する際に発生していた負担がなくなります。また、土地問題によって親族間でのトラブル回避にもつながります。
特に、土地を相続した場合、その土地の売却益で納税資金を用意するケースが多くあります。ただし、その売却収入も相続税の対象となるので、親族間や税理士との相談が欠かせません。
このように土地売却は、その多くが納税によるデメリットを解消するために行われることが多く、リスク回避といった側面をもっています。
当然、一度手放してしまった物件なので、以後はその土地から何らかの収益を得ることはできなくなります。
また、土地は必ずしも高額で売却できるとは限りません。立地や形状、その土地に建っている建物の状態などによっては、想定よりも低い査定額を提示されることがあります。
また、売却益がそのまま収入として手元に残るわけではありません。例えば、印紙税や測量費、仲介手数料などの費用がほぼ確実に発生します。
これらの支出が差し引かれた金額が手元に残る金額ですので、その点は注意が必要です。特に、売却益で税金やローンの残債を支払う予定でいる場合、それだけでは賄えないことも想定されます。
そしてさらに「売却する土地を所有していた時間」や「使用目的」などによって、譲渡税(所得税+住民税)が掛かります。他の資産などに組み替えすることを考えている方は、不動産業者に確認をしておいたほうがいいでしょう。
土地活用において王道とされている賃貸経営。それでは、これまで紹介してきた売却と比較するとどのような違いがあるのでしょうか? 今回は大まかに3つのポイントで比べてみたいと思います。
くわしい費用の詳細は上記で解説したとおりです。賃貸経営と比べても費用は微々たるものですが、税金などがかかわってくるので、しっかりと不動産会社や税理士に相談しましょう。
土地を売却した場合、その時はある程度まとまった資金が手に入ります。しかし、長期的な視点で見ると、売らずに賃貸物件を建てて運用した方が、はるかに多くの収入を得られる可能性があります。
相続の際に資産を現金で持っている場合、土地や証券などを保有しているケースよりも課税率が高くなります。相続対策をお考えであれば、売るのではなく賃貸経営を始めることで、固定資産税を圧縮しつつ、有効な相続税対策もできます。