空室対策は管理会社の仕事、と思われがちですが、中にはオーナー自身でもできるものがあります。
ここでは、主だった空室対策の種類についてまとめていますので、空室が埋まらないからと管理会社を変更する前に、自分でもできる空室対策がないかチェックしてみてください。
(1)賃貸広告を打つ
まずは、入居者向けに広告を打つことを検討してみましょう。とにかく入居者に物件情報を届けないことには始まりません。募集窓口を増やすことは、空室対策の大前提と言えます。
(2)敷金・礼金などを下げる
それでも入居者が入らなければ、お金周りに問題がないかを検討します。最初は敷金や礼金を下げたり、家賃1カ月分をサービスしたりといったことから始めます。継続収入となる家賃を下げるのは、最後にすべきです。
(3)入居条件の緩和
ペット不可や楽器不可、外国人不可などの条件を設けることで、間口を狭めていないでしょうか。入居条件を見直すことで、収益アップを図れる可能性があります。
(4)リフォームやリノベーション
大規模な工事ではなく、壁紙やフローリングを少し高いものに変えてみたり、設備をグレードアップしてみたり、少ない投資資金でできることから検討してみましょう。
(5)家具付き物件への転換
大幅なリフォームに限らず、壁紙を変えるにも費用はかかります。その費用すら惜しい、という場合は、レンタル家具を利用してみてはいかがでしょうか?想定される入居者が欲しがりそうな家具や家電を設置することで、たとえ家賃は多少高くても、初期費用が抑えられるのであれば、入居者の目に留まる確率は上げられます。
(6)仲介会社のやる気を上げる
入居付けをしてくれる不動産会社の担当者に「入居が決まれば広告費とは別に、謝礼を払うよ」と伝えておくことです。相場としては家賃の0.5~1ヶ月分程度。現金では断られるケースもあるので、クオカードや商品券で渡す大家さんもいるようです。ただ、会社的に「謝礼は受け取れない」という方針のところもあるので、いきなり手渡す前に、店舗や会社の責任者と話をし、筋を通しておいた方が無難です。順番的には敷金・礼金を下げる前に行いたいものです。
(7)フリーレント期間を設ける
通常、入居時には敷金・礼金の他に1ヶ月分の家賃を前もって受け取ることが多いのですが、その前払い家賃を無くすことで、入居の初期費用を抑える方法です。収入は一時的に下がりますが、その入居者が長期間住んでくれれば、充分元は取れるでしょう。
(8)家賃を下げる
空室対策の最終手段です。専業大家さんにしろ、兼業大家さんにしろ、定期的な収入が少しとはいえ減るわけですから、安直に提案してくる管理会社は要注意です。ただし、周辺の同じような物件と比べて、大きな差別化ポイントもないのに、高額にしている場合は、相場程度に家賃を抑える決断が必要です。
近年、賃貸管理会社が積極的にアピールしているサブリース。特に、遊休地を持て余している地主さんへのPR方法として、賃貸物件をメインに扱う建設会社が各種広告を打ち出しています。
サブリース契約の特徴については、このサイトでも専用のページを設けて説明していますが、実際、どのようなものかを理解していない方も多いようで、一部では訴訟問題に発展しているケースもあります。
どのような契約なのか、簡単に説明します。
サブリースとは、家賃保証とも呼ばれ、「入居者の有無に関わらず、一定期間中の賃料支払いを賃貸管理会社が保証する」というもの。これだけを見ると、大家さんに大きなメリットがあるように思えます。
実際、空室に頭を悩ませていた大家さんのうち、サブリース契約によって心配がなくなる、という例があります。
ここで問題となるのはその賃料です。多くの場合、サブリース契約で保証される賃料は、サブリース会社が設定した家賃の8割程度。もしあなたが「この位の家賃で勝負したい」となっても、たいていは首を振られます。
つまり、入居者が負担する賃料が、最初から低めに設定されている、というケースもあるのです。仮に同じような物件が周囲にあったとしても、月々の家賃が安ければ、入居率が高くなるというカラクリです。
もし仮に、あなたが想定していた家賃と、サブリース会社が設定した家賃が同額だった場合、一般管理とサブリース契約とで比較すると、2年間で1,000万円近くの金額を賃貸管理会社に支払わなければいけません。
詳細な金額の差については、「サブリース契約の費用」ページでも説明していますので、ご確認ください。
あまり知られていませんが、ご自分が持っている土地に賃貸物件を建てるのであれば、サブリースや一般管理以上にコストのかからない管理方法を実現している、「クラスト」という会社があります。
自社施工であれば無料で物件管理や入居者管理に対応してくれるので、「これから土地活用を考えている」という方は一度相談してみてはいかがですか?