出費を最小限におさえて効果的な空室対策をする方法を紹介します。
日本人に独特の心情を利用して空室対策に活かす方法があります。
ほんのちょっとの手間で空室率が激減する可能性がありますので、ぜひ参考にしてください。
オーナーの人柄が入居者に分かるようにします。オーナーと入居者は、通常、直接顔を合わせなくても済んでしまう、単なる契約関係です。そのため、互いの人間性を感じることがなかなかできません。
入居者への過剰な生活介入は逆効果ですが、何かの用事のついでに、「トラブルがあったらいつでも言ってくださいね」とか、「先日車がなかったけど、どちらか行かれてたんですか」とか、一言添えること。
これだけでも、契約書だけの冷たい事務的な関係から、血の通った人間同士の関係へと変化します。
人間関係が土台にあれば、入居者は安心します。また、不可避的な理由でもない限り、退去もしづらくなるものです。
日本は島国。海に囲まれた狭い国土には、周りの人と協力してこそ自分が生きていける、という風土が無意識的に脈々と受け継がれています。
人と人とのつながりに安心を感じる心情、具体的には、顔の見える相手との関わりを大切にする意識が日本人にはあるのです。
賃貸経営とはいえ、普通の商売と同じように、顧客を大切にしなければ収入は減少します。
入居者は、常にお金を払ってくれる「お得意様」です。お得意様に対して、上から目線の商売をしていては、ちょっとしたきっかけで退去されてしまうかもしれません。
世の商売が店主よりも顧客のほうが上と見られているわけですから、賃貸経営でも、どちらが偉いのかと言えば、顧客である入居者が偉いのです。
契約更新などはもちろんのこと、何かあったら細やかに「ありがとうございます」「申し訳ございません」を言えるオーナーであるべきでしょう。
人情作戦とは別で、更新料を免除するというのも効果的。というのも、更新のタイミングになると、特別な理由もなく引っ越す人が多いからです。
転勤や結婚にともなう退去であれば、避けられません。しかし、契約更新の直前に、気分転換的な意味で引っ越しをする人がいるのです。その場合は、契約更新料を免除するのが効果的。
ただし、更新料の半分は、オーナーから不動産管理会社に支払うことが通例なので、オーナーはその分だけ自己負担をすることになります。
しかし、一度退去された場合、次の入居者が見つかるまでに数か月かかるのが一般的。それを考えれば、多少の自己負担は安いものだと言えるでしょう。